旅文研フォーラム「鉄道と軽便―旅行と物流の移りかわり―」を開催しました

さる10月12日(金)、旅文研フォーラム「鉄道と軽便―旅行と物流の移りかわり―」を、中央区立日本橋公会堂にて開催しました。

明治以降、全国に広がった鉄道網は近代文明の象徴ですが、その一方で沿線の人びとの生活の中にさまざまな文化を育みました。今回のフォーラムでは、現在進めている特定研究プロジェクト「軽便鉄道の記憶」の成果をふまえ、鉄道がもたらした暮らしの変遷をさまざまな角度から考えました。

はじめに、特定研究のメンバーである木大祐氏(成城大学民俗学研究所研究員)・松田睦彦氏(国立歴史民俗博物館准教授)・山本志乃研究主幹の3名が、それぞれ旧東濃鉄道・京仁鉄道・三重軌道を具体例として、地域の歴史や産業などの生活文化と鉄道との関わりを発表しました。

続いて、埋もれていた「大和鉄道唱歌」の掘り起こしと復元に携わってこられたソプラノ歌手の山口佳惠子氏に、歌にまつわるお話と実演をしていただきました。昨年は大和鉄道(現・近鉄田原本線)開業100年にあたり、沿線に学ぶ中学生の公募で「新大和鉄道唱歌」も誕生しました。その一節を、お嬢様の吉川朋子氏といっしょにご披露くださいました。

そして最後は、俳優の角野卓造氏をゲストにお迎えし、神崎宣武所長が聞き手となってお話をうかがいました。テーマは「鉄道が酒飲みを増やした?」。1970年以降、文学座の公演で全国各地を回られた経験から、思い出深い鉄道の旅と、その土地での飲食の楽しみをお話いただきました。

このフォーラムには約250名が参加され、盛会のうちに終了しました。